04-07-2006
大体午前三・四時頃-JunkyardDogs/十月

夢見て起きたら泣いていた。
頭が痛む――眠る前、仲間達と騒ぎ過ぎ、飲み過ぎた。
ぼろく、汚れているが気に入っているベッド。起き上がり腰掛けた。
少し壊れている部屋。窓のあった所から入ってくる光=タワーの明かり。月明かりではなく。
そちらの方に目をやる―光は弱く、薄暗い。今は大体午前3、4時だろう。
この街には明確な時間の概念が無く、この街の連中が時間を言う時は「大体」を前に付ける。
今は大体夜の7時頃、腹減ってきたなそろそろ飯が食いたいなあ/今?大体夕方あたりなんじゃない?、と言った具合に。
自分もいつからか、「大体」を付けて時を計る様になった。気付かないうちにその言葉を使う様になっていた。

見ていた夢の内容――自分が犯した最大の過ち=こことは違う場所、軍の施設で起こした暴動の事。起こした切っ掛けとなった出来事。
自分の過ちで死んでいった仲間達/殺した、自分たちをつくった親である人間達。自分を抑えられず、関係/罪の無い人間も多く殺してしまった。

暴動を起こし、そして気が付いたらこの街に自分は居た。その当時は眠る度にこの夢を見て苦しんでいたのに、この街で出来た仲間達と共に長い
時間を過ごしてきた今ではあまり見なくなってきてしまっている。自分の中で、死んでいった連中の存在が小さくなってきてしまっているのか。
忘れつつある訳ではない。忘れるつもりなんてない、しっかりと思い出せるが、それは寝ている時に見せられる夢のリアルさには負ける。
もっとこの夢を見て苦しむ必要がある/苦しみたい、と思うがその望みは叶わないだろうと言う事を知っている。

首から提げたドッグタグ=自分のものが2枚。死んだ仲間達のものが4枚――仲間達みんなの分ではない。
この街へ放り出された時に持ち込んでいた唯一の大切な物。それらがタワーの光を浴び、鈍く光っている。

ここは奇妙な街だと思っていたがそれは段々と只の街へと変わっていき、自分は余所者だったが今ではこの街に馴染み、住人となった。
ここへ来て本当に長い時間が過ぎた。群れを率いる身となり、多くの犬の群れ連中との抗争に明け暮れそして今、自分達「ジャンクヤード・ドッグス」
を恐れない奴は居なくなった。日々を暴れて騒いで過ごし、気付いたらこうなっていた。

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マズルの傷、千切れた耳はこの街へ来た時に犬たちに襲われて出来たもの。人間達との戦闘で体力を消耗し疲れ果てていた十月は満足に抵抗
出来ずやられそうになってしまうけれど、そこを他の犬達「ジャンクヤード・ドッグス」に助けられ群れに加わり、そして犬の群れたちの抗争に巻き込
まれる事に。軍で訓練されただけあり戦闘が得意で、十月が加わってからのこの群れは力を持ち始めたがJDを立ち上げたリーダーが殺されて
しまい、十月がそれを次ぐ事となった。そして長い時間が過ぎ今に至る。