
28-09-2007
紙月(しがつ)-長月
ひととひとの関わりは、薄く透けた、紙のようなものなのだろうか。
紙の上を走ってくれた考えはいつも濡れて滲んでしまって、わからないままに自分は破り捨ててしまっていた。
一枚の紙。互いが互いの表の中心に蹲っている所為で、紙をどう折り曲げようともふたつが合わさる事はない。
どうしても合わさりたいからと紙を幾度も折り曲げ試みる。それを繰り返すうちに紙はぼろぼろになり破れてしまう。
無理して丸め込んでみても、丸め込まれてしまっても、その紙の中にはなにもない。
自分に穴を空ければひとのところへ辿りつけると思ったけれど、そうしたら相手にも穴が空いてしまった。
互いが紙の片方の面で絵になれる事を知ってはいたけれど描くことは出来ず、自分はいつも途中で破いて棄ててしまった。
自分は自分の表に居たつもりでいたけれど、実際は相手からも自分からも、自分の居場所は裏側でしかなかったんだと気が付いた。
自分を真っ黒に塗り潰せば良い。
そうすれば滲むこともなくなると分かっているくせに、それをやろうとはせずに居座り続ける自分が未練がましく、わらえた。
ひとに自分を破り捨てられてしまうことに酷く怯えていたが今までそのようにされたことなど一度としてなく、
自分から破り捨て、逃げてばかりいたことを思い出した。破ってほしかった。