自らの眼前に並べられた、厖大な選択肢は太く束となり一本の未知を指し示す。
お前がどのような選択をしようが、そしてどのように振舞おうがそれを咎める者は居ない。
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無数の選択肢を首輪に結び付けられ縛られ、身動きの取れなくなったイヌは宙へと持ち上げられて首を吊り肛門から答えを垂れ流す。
「自分は間違った」
善悪などと言うものはそもそも存在せず、ないものに監視され動けなくなる奴は我が身を滅ぼして解放を得る。

「やりたいようにやっちまえばよかったものを」
首を伸ばして慰めの言葉を待つイヌの耳元でヤギが囁く。
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自分がどのような選択をしようが、どのように振舞おうが構わない。しかしその結果に口から不平の言葉を垂れ流してはならない。
自らが招いた結果に不平の言葉を垂れ流さなければお前の耳は聞こえなくなり解法を得る。
善悪の言葉に目など無いことを思い出せ。目に見えぬ自分など忘れてしまえ。
ただやりたいと望んだことをやればいい。誰にだって出来ることだ。
立ち向かう。どのように。
逃げ出す。どこへ。
誰に。何を。どうするんだ。
好きに選んだ選択肢、その気になり(れ)さえすれば迷いや間違いは消え失せる。
因果応報、自業自縛。
自ら進んで招いたこの有様。受け入れろ。全て受け入れろ。


牙落多現世歌-住月



18-02-2008